全日本学生柔道連盟の新しい指導理念
全日本学生柔道連盟の新しい指導理念
全日本学生柔道大会を振り返って、大会誌の巻頭挨拶で全日本学生柔道連盟・佐藤宣践会長の挨拶文が目に留まった。本誌によって佐藤宣践会長による学生柔道の指導方針が発表されている。全日本学生柔道連盟は3年前の不祥事によって、国民からの信頼を失ったことを教訓に学生柔道のあり方を根本的に改革したことが発表されていた。
大きく変わった点は大学での勉強すなわち習得単位数が基準に届かない場合、試合に出場させないと言う点です。私だけ知らなかったことですが、手内股やタックルなどズボンを持った下半身の攻撃が反則になっている。モンゴル相撲やレスリングとは一線を隔する為かもしれない。武道家として正々堂々とした試合をする。しかも積極的な試合をさせることを誘導するようなルールになってきている。
これらから何が言えるかと言うと、柔道だけやれば良いと言う柔道バカはいらないと言う事。加納治五郎・講道館創設者の創設理念に戻ると言うものだった。強ければすべてが許されると言う風潮に歯止めが掛けられた点です。文武両道でなければ試合に出さないと言う事。試合を通して人格的な成長を目指すと言うもののようだ。そして社会に役立つ人物になる事を目指している。
確かに試合におけるルールが厳しくなっていると思う。攻撃を止めれば指導が入る。待ちの柔道は許されない。卑怯な手段と見られる少しの不正も見逃さないで指導が入る。審判員も少しの不正も見逃さない為に集中力が不可欠となる。再び日本柔道は文武両道に戻り始めた。学生柔道は人間教育であるとなった。私がいるうちに柔道で心身を鍛えた学生をタカラレーベングループにスカウトすることが出来たらありがたいと思っている。
今日の母校の試合は同志社大学に5対2で完敗した。2回戦でも2勝したと言う事で今後に自信を持ってもらいたい。ちなみに今年の決勝戦は東海大学と日本大学だったが、東海大学が日本大学に3対1で勝ち2年ぶりの優勝を果たした。