『中四国学生柔道体重別団体優勝大会2日目』
『学生柔道体重別団体優勝大会2日目』
中四国学生柔道体重別団体優勝大会(30日・愛媛県武道館)2日目となった。今日は体重別の団体戦だった。松山地元開催と言う事で昨日より多くの先輩方が集まった。初戦はシード校のため不戦となっている。第二試合は広島国際大学だった。恥ずかしいことだが60キロ級の選手が居ないため7人中最初から常に1敗が付きまとっている。よって初戦は全員勝ったがハンデーキャップ1で6対1となった。第三試合の徳島大学とは3対1の勝利とした。ベスト四の準決勝では昨年準優勝の岡山商科大学が対戦相手だった。報告するのも恥ずかしい惨敗だった。三位決定戦も同じようなものだった。
沢山のOB達が見守る中、OBたちの築いた輝かしい伝統が音を立てて瓦解していった。奇跡も起きず潮目も変わらず落ち目の三度笠、悪い流れのままで試合が終盤まで続いた。わが母校とは思えないような光景を見た。伝統の寝技がでない。伝統のスタミナ面も劣っている。脂ぎった闘争心がない。チームワークも欠如している。歴史的敗北となった。心技体の全てが不燃焼だと思った。先輩たちは無言で次々と会場を後にした。私も学生たちに対する慰労の言葉を失った。『同じ負けても負けっぷりが悪い。』としか言いようがない。
原因を色々考えてみた。強い大学は40名以上の登録選手がいる。わが母校は登録できない階級があるほどに選手層が貧弱になってしまった。私に言わせたら学長に伝統スポーツ部に対する理解(魂)がない。費用対効果と言う事で昨年から柔道部イベント予算がカットされた。その影響を受けてかどうか監督コーチの情熱[闘魂]が伝わらない。監督コーチの怠慢以外の何ものでもない。選手層の薄さは仕方ない。しかし敵に立ち向かう気迫のなさは指導者の平和ボケ以外の何ものでもない。言いにくい事だが立場上そんなOB達の意見を集約し、代表して苦言を呈しなければならない。
こんなことわざがある。『一匹のオオカミに率いられた羊の群れは、一匹の羊に率いられたオオカミの集団に勝利する。』羊が狼に勝つ? 弱い羊の群れでもリーダーが強ければオオカミに勝つというものです。たとえ強いオオカミの群れでも羊の様な気弱なリーダーのもとでは敗北するというものです。リーダー次第でチームが強くもなれば弱くもなる。リーダーの闘争心によって戦闘集団に変わるというものです。学生たちに監督コーチの魂が伝わっていないのか、監督コーチ自身に闘魂がないのか。『大善は非情に似たり、大悪は大善に似たり』という言葉がある。素晴らしいリーダーは非情なほどに厳しい。最悪のリーダーはとても良い人に見える。勝利を手にした時、厳しかった師匠に感謝できる時が来る。企業では『物分かりの良い上司は無能の代名詞』と言われている。物分かりの良い上司にはなりたくないものだ。監督コーチ本人が一番分かっていると思う。
『栄枯盛衰、奢れるもの久しからず。』で栄光には没落が付き物だ。始めがあったものには何時か必ず終わりがやってくる。人間社会では勃興と衰退・栄光と引退・登場と退場が必定です。浮き沈みは世の常、時間の経過とともに有名選手・有名校がが消えていった。残念なことだが私たちOBも現実を受け止めなければならない。プライドの消えた今日、終わりを始めに変える必要がある。OB会は不滅です。OB会も全面協力したい。現場がその気にならなければ協力のしようがない。試合責任者たちは今回の敗北責任を不退転の使命に変える必要がある。リーダーたるもの必死で悩み、必死で考えなれればならない。必死で這い上がろうとしている意欲のない者に支援者はいない。我われOBたちは現場からの決意表明(鉄の意志)と再建案(行動計画)を待つしかない。
柔実会 会長二宮秀生